徹底比較:AIに本気なAWS、Azure、Google、IBM 各社の違いとは? 「サービスとしてのAI」を提供するクラウドベンダー4社(1/2 ページ)

AI(人工知能)への関心が高まる中、今後、多くのITプロフェッショナルがクラウドでAIを試すだろう。だがAWSやAzureなど次々と登場するAIサービスの中から選択するのは容易ではなさそうだ。

2017年07月19日 05時00分 公開
音声アシスタント機能付きスピーカー「Amazon Echo」《クリックで拡大》

 AI(人工知能)はもはやSF映画の話ではない。だが多くの企業のIT部門にとって、この技術はまだ縁遠い存在だ。とはいえAI(人工知能)の普及に向けたトレンドの中ではっきりしていることが1つある。それは企業のAIワークロードのほとんどがパブリッククラウドを利用する形になることだ。

 「企業のデータセンターでAIが運用される可能性がないとはいえないが、AIワークロードのほとんどはクラウド上で処理されることになるだろう」と話すのは、米調査会社Forrester Researchの主席アナリスト、ロブ・コプロウィッツ氏だ。

 Aragon Researchの主席アナリスト、エイドリアン・ボウルズ氏も同意見だ。「機密性の高い顧客データを扱うAIアプリケーションについては、セキュリティやコンプライアンスの要件が厳しいワークロードと同様に社内で運用するという企業もあるかもしれない。だが全般的に見れば、パブリッククラウド型AIサービスが主要なモデルになるだろう」と同氏は語る。

 ボウルズ氏によると、AIにはクラウドが非常に適しているとされる最大の理由の1つが実験の必要性だという。ほとんどの企業では、機械学習や予測分析、自然言語処理などの技術の潜在的用途についてまだ手探りの段階であるため、多額の投資や大きなリスクを伴わずに実験できる環境を求めているのだ。

 「現在、AI用にパブリッククラウドを使っている企業のかなりの割合が、パブリッククラウドを試験台として利用している。手軽に試すことができ、さまざまな形態のAIとの親和性が高いアプリケーションはどれかを見極めるための安価な手段としてパブリッククラウドを位置付けているのだ」とボウルズ氏は説明する。

       1|2 次のページへ

ITmedia マーケティング新着記事

news079.jpg

狙うは「銀髪経済」 中国でアクティブシニア事業を展開する企業とマイクロアドが合弁会社を設立
マイクロアドは中国の上海東犁と合弁会社を設立。中国ビジネスの拡大を狙う日本企業のプ...

news068.jpg

社会人1年目と2年目の意識調査2024 「出世したいと思わない」社会人1年生は44%、2年生は53%
ソニー生命保険が毎年実施している「社会人1年目と2年目の意識調査」の2024年版の結果です。

news202.jpg

KARTEに欲しい機能をAIの支援の下で開発 プレイドが「KARTE Craft」の一般提供を開始
サーバレスでKARTEに欲しい機能を、AIの支援の下で開発できる。